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平成廿六甲午年初春 渋谷 雅之お探しの方、お好きな方いかがでしょうか。もちろん読む分には問題ありません。寺村左膳と神山左多衛の日記は、これまで実に多くの論文に引用され利用されてきた。そこで、今回と次回は二人の土佐藩重臣が残した日記を取り上げることにした。 歴史学の役割は、隠された部分を推理して 作話することではなく、残された資料を読み解いて可能な真実を探ることにある。私の仕事は趣味であり、「歴 史学」などというものではないが、それでも眼前にある資料を読んで、その意味を考えることが楽しく、推 理や作話は楽しい作業ではない。ご理解の上、ご入札ください。 そんなことは、これまで歴史家が多くの苦難を克服しながら取り組んできたことだ、といわれればそれまで だが、むろんこれは筆者の楽しみのレベルに属し、歴史家の先生方が目くじらを立てるほど大それたもので はない。そして、同じような楽しみ方をしておられる歴史愛好家の方々の助けに少しはなるかもしれないと いう淡い期待もある。 近世土佐の群像・土佐藩重臣日記・2冊/渋谷雅之/私費出版・非売品/二つの日記とも維新後纏められたものであり現存するものはその写本である 商品説明 2014年と2015年　352P　-部数は少なそうです。表紙小傷程度で特目立った傷や汚れはありません。私がそれらを「読んだ」と感 ずるのは、たぶん思い上がりだというのは重々その通りなのだが、読み終わった今、確かに「読み終えた」 という、快い余韻に私が浸っているのは事実である。序歴史というものは中心的な一つの心柱の周辺に多くの偶然が重なりあって紡ぎ出されるものという解釈を すれば、まずその心柱の何たるかを理解してから周辺のことがらを調べるのが、順序としてはわかりやすい。今回もまた多くのご批判やご教示をいただけるものと期待している。516233S 二つの日記には、生真面目な土佐藩官僚によって書かれた事実の羅列にとどまらない、生身の人間の悲哀 や喜び、それに人生を活きる意味まで書き込まれていることが、日記を読みながら徐々に感ぜられてきた。 二つの日記とも維新後まとめられたものであり、さらに現存するものはその写本である。したがって、こ れらの間に改変や部分的削除が行われた可能性をはらんでいる。それにもかかわら ず、この二つの日記を「読んだ」人は、それほど多くはなかったはずである。資料用にもいかがでしょうか。中古品ですので傷・黄ばみ・破れ・折れ等経年の汚れはあります。